猫が何となく痩せてきたのはなぜ?猫の体重減少で考えられること

体中が被毛に覆われているためか、毎日一緒にいる飼い主さんも気づきにくいのが猫の体重減少です。たとえ500gの体重減少でも5kgの猫にとっては体重の10%。体重50kgの人間なら5kg体重が減るのと同じですから、何か原因があると考えた方が良いでしょう。特に高齢の猫に体重の減少がある場合、病気の可能性も視野に入れる必要があります。一体、どんな病気や原因が考えらえるのでしょうか。

猫が痩せた時に考えられる病気とは?

猫は7~8歳になるとシニア期に入り、病気に罹る可能性が増えてきます。さらに10歳を過ぎると人間と同じように成人病に罹る確率が高くなってきます。今回は特に高齢の猫に多い疾患を中心に見ていきましょう。

腎不全

腎不全は猫の病気の中でももっとも罹患率の高い病気です。腎臓の中にはネフロンと呼ばれる小さな組織があり、血液中の不純物を濾過する働きと、濾過した中から必要な成分を再吸収する2つの働きを担っています。このネフロンが約75%以上機能しなくなることを腎不全と呼びます。

腎不全には中毒や尿道閉鎖による急性腎不全と加齢による慢性腎不全がありますが、いずれも命にかかわる重大な疾患です。特に慢性腎不全の場合、初期段階での発見が難しく、気づいた時には病気が進行していることが多いのが特徴です。腎不全になると食欲が落ちるため体重が減少してきます。さらにやたら水を飲み、大量のオシッコをするのも特徴ですので、体重減少のほかにこうした猫の変化にも目を向けましょう。

悪性腫瘍

平均寿命が15歳を超えるようになったのと比例して、腫瘍に罹る猫も増えてきました。猫の悪性腫瘍の種類は消化器系の腫瘍、脳腫瘍、皮膚腫瘍、生殖器の腫瘍などほとんど人間と同様ですが、中には肥満細胞腫のように人間には見られない独特の腫瘍もあります。腫瘍の猫には食欲不振や下痢、嘔吐など分かりやすい症状が見られることが多いようですが、一見、元気そうに見えて徐々に体重が減少していくケースも見られます。体重の減少が確認できたら、病院で検査してもらい早期発見に努めるようにしましょう。

糖尿病

糖尿病は成人病の代表格とも言われる病気。膵臓から分泌されるホルモン「インスリン」は血液によって運ばれた糖分を細胞の中に取り込む大切な働きをしていますが、インスリンの分泌量が減ったり働きが弱まったりすると、糖を細胞に取り込むことができなくなり、血液中に大量の糖が残ることになります。これが高血糖と言われる状態で糖尿病の原因となっています。

ところが、猫の場合、ストレスでも血糖値が上がることがあるため、病院に来ただけで血糖値が上がる猫も多く、一度の検査だけで糖尿病だと診断するのは難しいと言われています。糖尿病になると食欲があるのに体重が減るという現象がおこりますので、体重チェックが早期発見のキーと言えるでしょう。

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症は甲状腺からホルモンが過剰に分泌される病気で、高齢の猫が罹りやすいと言われています。ホルモンの影響で体の中では心拍数増加、代謝異常、消化器への影響が起こりますが、食欲もあり元気に見えるため「ウチの猫は年を取っても元気」などと誤解してしまう点が怖い病気です。動きが活発になり、さらに代謝が高まるため食べても体重が減っていくのが特徴で、ほかにも頻脈、発熱、嘔吐などの症状が見られる場合もあります。甲状腺機能亢進症は検査でないと分かりづらい病気ですので、体重減少が気になったら定期健診に甲状腺の検査を加えてみましょう。

体重チェックで病気を早期発見しよう

あなたは愛猫の現在の体重を把握していますか?成猫は1年で4歳年を取ると言われています。最後に体重を測ったのが1年前だとすると、人間に換算して4年も体重を測っていないことになります。また、猫の500gの体重減少は、60kgの人間で言うと約7.5kgにも相当します。人間の感覚では大したことがないように思えても、猫にとっては長い年月、大きな変化です。猫の体重は1ヶ月に一度ぐらいは測るようにすると良いでしょう。猫を抱いて体重計に乗り、後から自分の体重だけを引く方法なら、比較的簡単に猫の体重を測ることができますよ。