まるで妊娠しているような状態に。犬の偽妊娠の原因・症状・治療法・予防法

発情後、妊娠していない愛犬の乳腺が張ったり、お乳が出たりと、まるで妊娠しているような状態になることがあります。「偽妊娠」と呼ばれるもので、避妊手術を受けていないメス犬ならどの犬種でもなる可能性があります。

偽妊娠が起こる原因、症状、治療法、予防法を見ていきましょう。

偽妊娠の症状

偽妊娠になると、妊娠していないのに妊娠しているような状態になります。

乳腺が張ったり、お乳が出たりといった症状のほか、暗い場所などに巣を作るといった行動も見られます。また、まるで自分の子供のようにぬいぐるみを抱えて離さなくなることもあるようです。

その他、犬が自分の乳首から出るお乳を気にしてぺろぺろなめているうちに炎症を起こし、「乳腺炎」を発症することもあります。

偽妊娠の期間はバラつきがあり、始まると1~3ヶ月くらい続くのが一般的です。

偽妊娠の原因

偽妊娠は女性ホルモンの一種である「黄体ホルモン」の分泌によって引き起こされます。

黄体ホルモンは、受精卵が着床しやすくなるように子宮内膜を厚くするホルモン。発情が終わったあと、妊娠しているか否かに関わらず一定期間出続けます。

その黄体ホルモンの影響で、犬の体は妊娠していなくても妊娠しているような状態になり、偽妊娠の症状が現れます。

偽妊娠の治療

偽妊娠は特に治療をしなくても問題ありません。時間が経てば自然に治まります。

ただ、乳腺炎など他の病気を発症したり、あまりにも偽妊娠の状態が長く続いたりしたら動物病院で相談してみてください。

偽妊娠の予防

偽妊娠の原因である黄体ホルモンは卵巣から分泌されます。そのため、偽妊娠の予防には避妊手術が最適です。

避妊手術では卵巣と子宮を一緒に取り除くことが多いため、偽妊娠はもちろん、卵巣腫瘍、子宮蓄膿症、乳腺腫瘍といった他の病気の予防にもつながります。

なお、避妊手術は偽妊娠が終わったあとで受けさせるようにしましょう。

偽妊娠を繰り返す前に、避妊手術で防止

偽妊娠自体は病気ではないので、過度に心配する必要はありません。避妊手術を受けておらず、妊娠していないメス犬なら自然に起こることですので治まるのを待ちましょう。

ただ、発情期ごとに偽妊娠になるなど何度も繰り返していると、卵巣や子宮、乳腺といった生殖器系が病気になりやすい傾向にあります。生殖器系の病気には命にかかわるものもありますので、偽妊娠を繰り返す前に、避妊手術をしておけば安心です。