「犬にイカはダメ」は間違い?加熱と与える量がポイント

犬にイカを食べさせてはいけないという一般論は、「猫にイカを食べさせると腰がくだける」という言い伝えと、1980年代にアメリカで唱えられた説がおおもとにあるようです。一方で、実際にイカを食べさせていても健康だ、という人も。どちらが正しいのでしょう?ここでは犬とイカの関係を詳しく見ていきます。

生イカに含まれるビタミン破壊物質

イカには脚気のような症状を引き起こすチアミナーゼという酵素が含まれています。チアミナーゼはビタミンB1を分解し、身体に必要な栄養素を作り出せなくなります。そのため、良く言われるように大量に食べ続けると腰が立たなくなったり、よろよろとしか歩けなくなります。イカが取れる海沿いの町の猫にこの症状が多く見られるため、通説ができたのでしょう。しかし、この成分は加熱することにより害がなくなります。生のイカやその内蔵を食べさせない限り、心配はありません。むしろイカは良質なタンパク質源となり、疲労回復物質のタウリンにも恵まれています。消化の悪さは気になりますが、加熱したものを細かく刻み、量を考えて与えることで健康食材のひとつとして扱うことができます。

イカの栄養と犬への健康効果

最近の研究でイカのコレステロールは、善玉コレステロールであることが解明されました。低カロリーで高タンパクの代表とされるイカには、他にどのような栄養があるのでしょう。

  • タンパク質
  • ビタミンA
  • ビタミンE
  • ビタミンB1・B2・B6・B12
  • ナイアシン
  • 葉酸
  • カルシウム
  • ナトリウム
  • カルシウム

疲労回復成分として知られるタウリンは、アミノ酸の一種です。高血圧を防ぎ、血圧降下の働きがあります。血液をさらさらにすると同時に、むくみを解消します。肝臓の働きをサポートするため、疲れが取れやすくなります。また、人間でいうと視力回復にも効果があるとのことなので、犬の目の健康にも役立ちそうです。

犬にイカを与えるときの注意点

基本的に犬はイカが大好きです。ついたくさん食べさせたくなりますが、消化の悪い食べ物であることを忘れてはなりません。イカを与えるときには、次の3点に注意しましょう。

  • ゆでる、焼くなど必ず加熱する
  • できるだけ刻んで細かくする
  • 量を決めて食べさせる

また、焼きイカなど人間用に調理されたものは塩分が強すぎるので、与えないようにします。ネギや玉ネギなどと一緒に炒めたものには、害のあるエキスが混ざるので良くありません。犬の分は別枠で調理しましょう。まれに魚介類に対してアレルギーのある犬もいます。初めて食べさせるときには様子を見ながらごく少量とし、嘔吐・下痢・かゆみ・赤みなどの異常があるときには、早めに受診させてください。

正しい知識で楽しい食生活を

これまで定説であったことが、研究によって変わってくることもあります。イカについては明らかな毒性より、有効な栄養面が評価されています。低カロリーのおやつとして食生活が広がりそうですが、あくまで個体差はあります。愛犬の様子に注意しながら食べさせるようにしてください。